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静岡の介護・みなサポ | 地域介護力・日本一都市(静岡市) 静岡・介護文化を育てる会 -オフィシャルサイト-

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 知っておきたい介護サービス 小規模多機能型居宅介護って?

訪問・通い・宿泊を組み合わせる
【地域密着型サービス】
小規模多機能型居宅介護は、利用者が可能な限り自立した日常生活を送ることができるよう、利用者の選択に応じて、施設への「通い」を中心として、短期間の「宿泊」や利用者の自宅への「訪問」を組合せ、家庭的な環境と地域住民との交流の下で日常生活上の支援や機能訓練を行います。


高齢化から見た「小規模多機能型居宅介護」の位置づけ
高齢化が急速に進んでいる日本。
厚生労働省は、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を重要と位置づけています。
こういった流れの中で、今後急速に増えていくのが「在宅介護」。
その在宅介護を支えるのが、医療面では、日常の医療(地域医療・かかりつけ医・訪問看護)。
介護面では、訪問介護・訪問看護・24時間対応の訪問サービス・通所介護・短期入所生活介護などに加えて
この
小規模多機能型居宅介護は、在宅介護を支えるサービスとして位置づけられています。


小規模多機能型居宅介護のご利用のイメージ
1事業所あたりの登録定員(1日あたり)・通いの定員・泊りの定員は定められています。



 利用者負担

※日常生活費(食費・宿泊費・おむつ代など)などは、別途負担する必要があります。

■要支援1・2の認定を受けた方
サービス費用
の設定
 
利用者負担(1割の場合)※1月につき 
同一建物に居住する者以外の者に対して行う場合 同一建物に居住する者に対して行う場合
要支援1 3,403円 3,066円
要支援2 6,877円 6,196円

■要介護1~5の認定を受けた方
サービス費用
の設定
利用者負担(1割の場合)※1月につき 
同一建物に居住する者以外の者に対して行う場合 同一建物に居住する者に対して行う場合
要介護1 10,320円 09,298円
要介護2 15,167円 13,665円
要介護3 22,062円 19,878円
要介護4 24,350円 21,939円
要介護5 26,849円 24,191円
※同一建物に居住する者とは、住宅型有料老人ホーム・サービス付高齢者向け住宅併設型などでの利用

 小規模多機能型居宅介護の種類

・単独型
 施設内には併設サービスがなく、単独で小規模多機能型居宅介護を提供しています。
 定員の範囲内で様々な要望に応えることができます。
 


・住宅型有料老人ホーム・サービス付高齢者向け住宅併設型

 利用者の多くがその施設をご自宅として入居されている方となります。
 併設住宅に入居されている方は「泊り」利用の必要が無く「通い」と「訪問」の利用となります。
 
施設により、通所や訪問を中心としたサービス利用には不向きな場合もあります。
 逆に「泊り」を多く希望される方の要望を応えやすいという側面があります。

・認知症対応グループホーム併設型
 グループホーム入所者の利用はありませんので、単独型との違いはありません。
 
施設内には併設サービスがなく、単独で小規模多機能型居宅介護を提供しています。
 定員の範囲内で様々な要望に応えることができます。



 小規模多機能型居宅介護に向いているのは、どんな方?

自宅で暮らしたい、でも・・もう限界・・・施設入所をするしかない・・・・

そんな方・・・・あきらめないで!・・・・・・・・・・・それが小規模多機能型居宅介護です。

例えば、こんな場合・こんな方
・ご本人の状態が不安定な方
・介護サービス自己負担外の出費が多い方
・介護者が急な病気になった時
・介護者の終業時間が遅い方
・介護者の勤務が不定期で早めの予定が立てられない方
・介護者の不定期な出張が多い方………等


「通所介護」「ショートステイ」「訪問介護」との違いは?
「小規模多機能型居宅介護」は各サービスを利用する時の面倒な手続きがありません。
小規模多機能型居宅介護  一般的な居宅介護サービス 
通い ・利用する時間や曜日が個々に設定できる
・必要にあわせて、日程・時間に利用できる
・緊急時にも臨機に対応できる
 
通所介護
デイサービス
・施設の時間や曜日に合わせる必要がある
・利用の流れがパターンとなっている
・緊急時の対応が難しい
宿泊 ・本当に必要な時に利用できる
・通いなれた施設で宿泊できる
・馴染みの職員・利用者と宿泊できる
・急な宿泊も対応できる
短期入所
生活介護
ショートステイ
・事前予約が必要
・施設の空きがないと他の施設・他の日程に
 変更が必要
・本人・ご家族の状況の変化に対応しにくい
訪問 ・一人ひとり異なる時間や回数で設定できる
・必要にあわせてサービスの利用がができる
・緊急時にも柔軟に対応できる
訪問介護
ホームヘルパー
・30分未満などの時間の枠に合わせた利用
・規定サービス枠内での内容の支援
・ケアマネジャーの定めた通り


比べてみると、小規模多機能型居宅介護は良いことだらけ。
でも、本当に上記に記したようなサービスを提供できるのでしょうか?

他の介護事業所の関連の方からは、小規模多機能型居宅介護への厳しい意見をお聞きしています。
そんなマイナス意見や疑問に関して「丸子の里 和るつ」ケアマネジャー・介護士さんに質問してみました。
「丸子の里 和るつ」さんは、小規模多機能型居宅介護の単独型の施設です。

 小規模多機能型居宅介護の疑問 Q&A

Q まずは職員体制から教えてください。

  ご利用者3/1+1名(訪問用)のスタッフを配置しています。
  ご利用者15名の場合(日中)=スタッフ5+1名となります。
  現在のスタッフ人数は、宿直3・運転手1 全部で21名の体制となっております。

Q 介護資格は全員お持ちですか?
  訪問介護・身体介護を担当するスタッフは有資格者ですが、家事・服薬などの支援は資格の無いスタッフもいます。
  
Q 顔なじみのスタッフということですが、スタッフの方全員が3つを担当しているのですか?
  全員が同じことをする訳ではありません。
  夜勤の介護スタッフが夜間の訪問介護を兼務したり、デイサービスのスタッフとして勤務することがあります。
  いずれにしても定員29名の施設規模ですので、スタッフとご利用者さんとは顔なじみの関係といえます。

Q サービスをいくら使っても定額ということですが、そんなことが可能なのですか?
  はい、特にご利用当初は、ご家族のご要望に合わせて過剰ともいえるサービスも提供することがあります。
  ご利用に慣れ、ご理解のうえ、徐々に施設側の負担も減るように適切なサービスを提供していきます。
  そのためには、ご本人・ご家族とは密にお話しをして、ご自宅へ伺い、起こし方や移乗の仕方などの介護のやり方を教え
  に行くなどをしています。

Q 登録29名に対し、通い・泊りも29名定員なら問題ないのですが、仮に泊り希望が10名以上になるときは?
  定員が決められているので、それ以上のご希望がある場合は物理的に対応できないことになります。
  日頃より、ご本人・ご家族の状況も把握しておく必要がありますし、またご理解をいただく必要があります。

Q 緊急な時の対応ができるとのことでしたが、実際にそのような緊急な対応を迫られたときはありますか?
  はい、こんなことがありました。
  泊りの定員がいっぱいの時に、通いの利用者様をご自宅へお送りしたのですが、ご家族は不在。
  連絡もとれず、カギも無いので自宅に入ることもできず、やむなく施設へ逆戻り。
  まずは通いのスペースにてお休みいただきました。
  その後、夜遅くに何とかご家族と連絡が取ることができ、無事ご自宅へお送りすることができました。
  ご家族が日程を間違えておられたようで、その日は夜遅くまで外出していたとのことでした。

Q 大変でしたね。今回は無事、ご自宅へお戻りになられたのですね。
  例えば、そのままご家族との連絡がつかなかった、そんな場合はどうされるのですか?

  宿泊のお部屋はいっぱい、でも何とかしなければ・・・お泊りしてもらうしかない!
  そんな時にも対応できるよう、通いのスペースにお泊りいただくなどの緊急時対策は日頃よりを考えています。
  また行政への連絡も必要ですので、夜間時の緊急対応として、事後報告をいたします。

  
なるほど、同じ施設内にお泊りがあるので、緊急時の宿泊にも対応できるということで安心ですね。

Q ちょっと厳しい質問をさせていただきます。
  通い・訪問・泊り、そしてケアマネとすべてが施設。ちゃんとやってるの?という声が聞かれるのですが?

  しっかりとしたチェック機能がありますのでご安心ください。
  2ヶ月に1回、運営推進委員会が開催されます。
  ご都合のつくご利用者やご家族・包括支援支援センター職員・民生委員・社会福祉協議会職員などが参加されます。
  年に1回は市役所の介護課の方も参加されます。
  また、よりオープンにするため地域交流会も行なっています。

Q 小規模多機能型居宅介護を上手に運営するためには、ケアマネジャーの手腕が大切な要素だと感じます。
  厚労省は2018年介護報酬改定を見据え、小規模多機能型居宅介護での外部ケアマネを検討しているようです。
  その点に関しては、どう思われますか?

  外部ケアマネジャーの話しは以前より議題にあがっています。
  施設ケアマネジャーは「ご本人・ご家族の状況や要望」に加え、施設サイドの「各サービスの利用状況」など、その全て
  を把握しなければ、小規模多機能型居宅介護のサービスをうまく提供することができないと感じています。
  そうでなければ、本当の緊急時には対応しきれないのではないでしょうか。
 ※参考:厚生労働省は2018年度の介護報酬改定を見据え、小規模多機能型居宅介護の利用者のケアマネジメントを外部のケアマネジャーが
 担えるようにする見直しを俎上に載せる。社会保障審議会・介護保険部会で方針を示した。サービスの普及を後押しする施策の一案。
 信頼関係をつくってきたケアマネが継続して関われるようになるため、利用者の理解を得やすくなることなどがメリットにあげられている。

Q 最後に何か伝えたいことはありますか?

  小規模多機能型居宅介護は、本当に良いサービスだと思います。
  しかし、お願いしているケアマネジャーが変るということがネックになっていて、ご利用いただく方の多くが病院からの
  紹介などとなっています。
  多くの方に、この小規模多機能型居宅介護というものを知っていただき、
  ご本人・ご家族にとって本当に適したサービスを選択していただけるような環境になってもらいたいと思います。

         失礼にあたる質問にも、丁寧にお答えいただき有難うございました。

最後に、小規模多機能型居宅介護のことを調べての私の個人的な感想を述べさせていただきます。
この小規模多機能型居宅介護のサービスに適したご利用者には価値の高いサービスだと思います。
しかし、ケアマネジャーの問題が大きな壁になっています。
小規模多機能型居宅介護の柔軟な対応が損なわれることがなく、そして現在信頼を寄せているケアマネジャーとの関係性を保つこともできるといった、利用しやすいサービスへと進化してもらいたいと思います。