A:原因に応じて考えなければなりません。原因として認知症が進行してコミュニケーションがとれなくなった場合、うつ傾向で話す気分にならない場合、難聴で会話が聞こえづらくなっており話したがらない場合があります。
<認知症の場合>
認知症が進行すると、自分のことや周囲のことが分からなくなります。
言葉を忘れてしまっているため喋るのをちゅうちょしてしまうのです。
言いたい事を察してヒントや最初の言葉を切り出してあげると
喋れる場合もあります。本人の思いや気持ちを汲み取る姿勢を見せてください。
会話が断片的になり、つながりがなくなり何を話しているのか分からなくなります。
しかし、言葉がまったく失われたわけではなく、残っている言葉も多くあります。
残った言葉を知り、言葉が発せられるように働きかけてみてください。喋れなくても
唄を歌える人もいます。間違えなくしっかり歌詞は覚えており歌うことができます。
不思議です。唄から言葉を引き出す方法を試みてください。話が分からないからと言って
認知症の人を無視しないようにしましょう。
<うつ状態の場合>
気分が落ち込み、食欲も低下し、行動が緩慢になって、夜眠れなくなります。
こうしたうつ状態になると、自分から語ることは少なくなります。
たまに話しても「頭が痛い」「だるい」「気分が悪い」「死にたい」などと、悲観的な言葉ばかり
訴えます。
しかし、うつ状態でも喋ることは出来ます。気持ちを明るくしようと「もっと元気を出して」
と励ましたり、「はっきり話しなさい」などと説得することは避け、そばでゆっくり聞く
姿勢を示してください。そうすることによって、徐々に軽減し喋れるようになってきます。
<難聴の場合>
以外に見過ごされがちですが、難聴の場合があります。
難聴になると相手の話が聞こえにくいため、自分から話すのをやめ言葉が減ってきます。
周囲の人や家族は、テレビのボリュームを上げたり、そばで話しているのに
反応がないことに気づくでしょう。そんな時、かん高い大きな声は余計聴き取り
づらいようです。その場合、耳元でゆっくり、はっきりと相手の聴き取りやすい
音の高さで、出来るだけ短文で言葉を掛けるようにします。相手の会話が
聴き取りにくくても、こちらが相手の気持ちになって耳を傾ける姿勢を
示すことによって、会話が増えてきます。
また、補聴器を使うのを勧めてみましょう。認知症の人であっても
最近のデジタル式補聴器(マイクロコンピューター内臓で人の言葉を選択的に
増強する機能があり雑音が少ない)が認知症の人に適したものもありますので
一度耳鼻科を受診して難聴の原因と程度を診断していただき、どのような
補聴器が良いか相談しましょう。また、直接補聴器専門店に出向いてみていただくのも
良いと思います。
教えて ホーム長 Q&A | ||
項 目 別 |
症 状 | 食事に関するお悩み……………………………………………Q07・Q19・Q54・Q68 排泄に関するお悩み……………………………………………Q12・Q27・Q31・Q76・Q79 物忘れ(妄想)に関するお悩み………………………………Q06・Q08・Q11・Q23・Q67・Q74 同じ事を聞く(独語)に関するお悩み………………………Q04・Q35・Q40・Q74 暴言・暴力・破壊に関するお悩み……………………………Q10・Q34・Q53 生活(着替え・歯磨き )に関するお悩み………………………Q20・Q46 コミュニケーションに関するお悩み…………………………Q21・Q55・Q71 収集癖に関するお悩み…………………………………………Q30・Q32 車の運転に関するお悩み………………………………………Q05・Q80 入浴に関するお悩み……………………………………………Q13 睡眠に関するお悩み……………………………………………Q18 徘徊に関するお悩み……………………………………………Q49 落ち着きがない…………………………………………………Q43 火の始末に関するお悩み………………………………………Q56 |
介 護 | 家族の気持ちに関するお悩み…………………………………Q01・Q09・Q47 遠方の介護に関するお悩み……………………………………Q02 仕事と介護に関するお悩み……………………………………Q03・Q36・Q54 介護の方法等に関するお悩み…………………………………Q14・Q25・Q28・Q65 認知症という病気(種類)について…………………………Q15・Q22・Q37・Q44・Q52・Q77 予防(早期発見)について……………………………………Q26・Q78 専門医(検査)について………………………………………Q24・Q42・Q45・Q72・Q73 手続き・連絡に関して…………………………………………Q29・Q39・Q51 施設について……………………………………………………Q41・Q61 相談する場所について…………………………………………Q16 |
|
その他 | 本人へ伝える……………………………………………………Q48 アルコール………………………………………………………Q57 性的なお悩み……………………………………………………Q58 受診を拒む………………………………………………………Q59 薬を飲まない……………………………………………………Q64 感染症……………………………………………………………Q70 |