A:「時々おかしい」のは認知症の始まりです。認知症は、早期発見、早期治療が大切です。しかし、周辺症状が強く出ない段階では家族はおかしいと気付いているのに、医師は見落としてしまうことが多々あります。しっかりと日ごろのおかしな言動の様子をメモなどに残し、それを医師に伝えましょう。(センター方式の24時間シートは時間軸で認知症の本人の混乱している様子がわかるシートとなっています)
【質問形式の評価スケール検査が重要!CTやMRIはその後でも】
いま、かかりつけ医認知症対応力向上研修を終了した医師が増えています。かかりつけ医から早期発見につながるケースが増えています。長谷川式認知症スケール・HDS-Rや知的機能検査(NMスケール・N式老年用精神状態尺度、MMSE・ミニメンタルステイト検査)を実施する医師が増えることを期待しています。特に知的検査(NMスケール)を行なわない医師は、「年のせいです」と答えがちです。これではようやく医者に診察してもらおうと本人を連れてきた家族は救われません。医師の前ではかなりしっかりと質問に答えらる認知症の方が多いのです。しかし家族は日々の生活の異変に気付きおかしいから診察につれてくるのですから、知的検査くらいはかかりつけ医が実施してほしいものです。
【「軽度認知障害」が注目されています】
診断技術が進歩する中で、「軽度認知症障害」という言葉が使われるようになってきました。認知症の予防との関連で注目されています。
(認知症の正しい知識・NHK厚生文化事業団より)
*認知症ではありません
軽度認知障害は認知症ではありません。しかし、まったく健康な状態でもありません。認知症になる前の段階、つまり、健康な状態と認知症の間の段階とお考えください。「老化に伴う物忘れ」よりは記憶障害は進んでいますが、それ以外の脳の機能は保たれおり、日常生活は何の問題もなく送れています。
*何もしないと半数が認知症に
認知症の前段階と言っても、軽度認知症障害の人が、将来、必ず、認知症になるとは限りません。そのまま治療を受けなくても、半数は認知症にならないと言われています。しかし、逆に言えば何もしなければ半数の人が認知症になるか可能性があるのです。
最近の研究では軽度認知障害の人が適切な治療を受ければ、認知症の発症を防げたり発症を遅らせたりできることがわかってきています。早期診断で軽度認知障害が発見できれば一生、認知症にならなくてもすむかもしれないのです。早めに専門の医師に相談することの大切さをあらためてご理解いただけるかと思います。
*対処法
趣味を楽しんだり人と話したりして、脳を活性化することが有効だといわれています。また、食生活の改善や運動不足の解消など、ライフスタイルを見直すことも大切です。場合によっては脳の代謝をよくする薬やアルツハイマー病の治療薬を使うこともあります。
教えて ホーム長 Q&A | ||
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