A:認知症の人は、もの忘れや判断力の低下のため、ガスの消し忘れなど、火の不始末を起こしやすくなります。まず、どのようなものに注意しなければいけないのかを知り、適切な対応を考えましょう。
認知症が軽度でも、火の不始末を起こすことがあります。鍋を焦がすだけにとどまらず、台所でボヤを出すなど火事につながりかねない危険もあります。特に一人暮らしをしている認知症の人の家族にとっては、大きな心配事です。
●ガスコンロ
ガスコンロの火の不始末については、認知症の程度によって対応が異なります。時々鍋を焦がす程度であれば、台所の目につきやすいところに、「火の用心」と書いた紙を貼っておくだけで、効果があるかもしれません。それでも火の不始末があるときは、外からガス栓を止めてガスを使えないようにするか、直火を使わない電磁調理器(IHクッキングヒーター)に変えるとよいでしょう。
最も認知症の人にとってこうした新しい電化製品は使い方が分かりにくいので、出来るだけ操作が簡単なものを選び、一人で使えるかどうか確認しておく必要があります。火災報知機も設置するようにしましょう。
●仏壇のローソクは電灯式にしましょう。
●タバコ
認知症の人の火の不始末で、もう1つ心配なのがタバコです。タバコの火で畳やカーペットを焦がしてしまったり、火が消えたことを確かめずに捨てるといったことが、日常的に起こる可能性があります。寝タバコの問題もあります。いずれも言葉で注意しても効果はないでしょう。
タバコを取り上げても、すぐに新しいタバコを買うことができますし、ライターも容易に手に入ります。無理にタバコをやめさせるのではなく、家族の目の届くところでタバコを吸ってもらうのがよいかもしれません。灰皿は通常より大きな物にして水を張る、部屋の中に水の入ったバケツを置くなどするのもよいでしょう。
特に一人暮らしの方は大変です。火事でも起こしたら近隣に迷惑になりますし大事故になりかねません。少しずつ禁煙の方向にむかわせたいですね。しかし、それでも火の不始末に関する家族の心配は、なくならないかもしれません。
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