A:認知症は決して恥ずかしい病気ではありません。脳の病気です。出来るだけオープンにすることによって、本人の戸惑いや不安が減るでしょう。今認知症サポーターが100万人を突破しました。出来るだけ多くの人に知ってもらったほうが、本人にも、家族にも負担が少なく、支えが得やすくなるでしょう。
認知症は一般的な病気になってきましたが、まだまだ家族は恥ずかしい、隠しておきたい気持ちを持っているようです。特に若くして認知症になった場合は周りの理解も乏しく、隠しておきたい気持ちが強いのでしょう。
しかし、周りの人は「何かがおかしい」と気づいていることも多いのです。そうした場合、隠しておくほうが不自然で、本人も家族も隠すという余計な気苦労も増えてしまいます。むしろ、辛くても周囲に知らせておくほうが精神的に楽ですし、さまざまな形での支えも得られ、結果的にはより負担の少ない生活を送ることが出来ます。
知らせる人の順番は特にありませんが、身近な人よく理解してくれそうな人、生活するうえで知っておいてほしい人(上司、かかりつけ医、取引先、銀行、郵便局など)から始めるのが良いでしょう。ただし相手が認知症について偏見をもっていないかを確認しながら、話を進めてください。「何も分からなくなってしまった」と間違って理解され、マイナスの結果を招くことがあるからです。病院などが発行してる認知症のパンフレットなどを利用し、偏見や誤解をなくすような説明を心がけましょう。仕事を続けていく場合は、勤務先の上司に病気の特性も含めて必ず伝え、周囲の人たちに理解してもらえるよう努めましょう。理解してもらえれば勤務方法への配慮や、問題とされる行動(BPSD)がでた際の助けも得られます。また、有利な退職方法や障害者年金の相談にのってくれるかもしれません。
親戚に認知症になってしまったと知らせれば、何らかの支援を得られることがあります。近隣の人たちも同様です。認知症の人たちが勝手に外出したり、異常な行動をしているのを見かけたら助けてくれたり。早めに連絡をくれるようになるでしょう。
ただし、認知症の人の症状や行動は相手よって変わることがあります。優しいまなざしで声を掛けた場合とそうでない場合本人の反応に差がでます。認知症を理解されている方は声の掛けかたが違うのです。
親戚が電話で本人と話したくらいではその変化に気づかず、なかなか状況を理解してもらえないかもしれません。その場合、一日でも良いので一緒に生活をしてもらうと、認知症の人の本当の姿が見え、介護の大変さがわかることでしょう。
診療の際に混乱が起きないように、眼科や歯科の先生にも話しておきましょう。銀行や郵便局にも伝え、預金額を確認し、不自然な引き出しがないか調べてもらう必要があるかもしれません。本人の判断力があるうちに、「成年後見制度」の利用を考え、家庭裁判所に相談ておくのも良い方法です。又、近くの包括支援センターに相談するのも良いでしょう。
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